半世紀を経た東京の原風景
MHSが設計し新橋駅前に1971年に登場したニュー新橋ビルは半世紀を経た今では、街のシンボルを超え、東京の原風景とも言える存在となっています。多くの注目を集め、数多く紹介いただく機会を得ています。改めてMHSにて所蔵してきた歴史的な資料に基づき、あまり知られていないニュー新橋ビルの姿についてもご紹介します。
当時、戦後の風景を残していた新橋駅前は都の主導により、東口/西口それぞれで新しい街づくりが進められていました。
「新橋駅前市街地改造事業」として、現在の市街地再開発法に先立つ市街地改造法に基づいて計画された建物です。
設計時の様々な工夫、考えについて当時、設計を担当した社員が雑誌に寄稿した文章の言葉を中心に、今も色あせないニュー新橋ビルの魅力について紹介します。
「位置の良し悪しが…建物内の地理的条件によって
左右されることを極力避ける」
ニュー新橋ビルの設計は、都市改造という複雑な課題、そして新たに生まれる建物が持つ圧倒的なボリューム感等の解決すべき課題が連続していました。先行して完成した東口ビルから多くも教訓を得て、関係者と解決に向かったとの記録が残っています。
ニュー新橋ビルは基本設計期から実施設計を経て大きくデザインを変え、現在の計画に至っています。
基本設計時は低層階の平面型のまま積層した9階建ての建物でしたが、その後高層階をスリムにした11階建てに変更しています。
「われわれが心掛けた二つのポイントがあるといえる、それは、この建物の中の店舗の位置の良し悪しが、言い換えるならば売り上げが、単に建物内の地理的条件によって左右されることを極力避けることである。…(中略)…第一のポイントのために店舗階の通路をループ状にして、その道の両側に必ず店舗を設けた。この結果客は、周回しながら散策あるいは、買物をして知らないうちに元に戻ることになる。
商店街を歩いている人々の行動は、まったく無作為的であるので、行き止まりの通路を設けると、必ず地理的不均衡を生じる。周回する通路の屈曲部に必ず階段を設け、外端の要所に上り下りのエスカレーターを設けた。また周回する通路の相互を結んで、中央に交差する2本の道を設け、その中心近くに高層部へ至るエレベーターコアが来るように考えた。実際に店舗階を周回してみると、特に不利な場所は無いように感じる。※」
「建物の外観の印象は、できるだけ淡く、
生き生きとした商業空間の陰に隠してしまいたい」
生み出されたボリュームに対して、ファサードデザインが検討されていきます。
それは「巨大なマスを細心のディテールで、人間的なスケールに少しでも引き戻せるディテール」が加えられ経過がわかるパースが残っています。
、
- 強く浮かび上がる店の集まりが造り出す印象
「タイムズスクエアは夜になるとまばゆいネオンサインの陰に建物が隠れてしまう、つまり人々がそこにどんなん建物があるか認識していなければ、夜の間だけ浮かび上がってくる生き生きとした商業空間を、万人が認めているわけである。この建物もちょうど、このように内部を構成するそれぞれの店の集まりが造り出す印象が、強く浮かび上がってくるようにと考えたものである。※」
- 巨大なマスを細心のディテールで、人間的なスケールに少しでも引き戻せるディテール
「私たちはこの建物が都市のもっとも都市的な一面、最大の集積効果を目的として不本意ながら巨大な単体となった意味からも、ただ重々しい記念碑的な表現を避けるべきだと思っていた。…(中略)…このために、何か清新な表現を持ち、余り重厚感のないもの、巨大なマスを細心のディテールで、人間的なスケールに少しでも引き戻せるディテールで、人間的なスケールに、少しでも引き戻せるデザインをと心がけた。
私達はプレキャストコンクリートの梯子状のものを無数に組み合わせて、この350mにも及ぶ大立面を構成することにした。この寸法の約数的な変化で、立面にかなりのモアレ効果が出ている。
モダンアート、特に絵画の世界でオプアートと呼ばれたジャンルの仕事に、このモアレパターンがある、私たちはこの種の仕事に、はかなさというのか、何かか弱さを感じたが、その繊細な美しさ、軽妙さがこの場所にはふさわしいと思えた、特に長い、新橋駅に沿った凹面にデリケートなモアレを表現したいと思ったものである。※」
- 約数的な変化の解析
モアレ効果を生んだPCの寸法の特徴。
「見る角度に追って波打って見える」「独特のリズム感がある」等、様々な独特な視覚効果を生んでいる外壁のプレキャストコンクリートで作られた「梯子」の配置方法が、特殊な数列ではないかと多くの関心が寄せられています。
図面に記された寸法によると、同じピッチで寸法が変化していく等差数列であることがわかります。
その増加量の選定が繊細で、最少の寸法の半分のサイズとなっているため、元の数字の1.5倍、2倍、2.5倍、3倍と約数的な要素をあわせもつこととなっています。「350mにも及ぶ大立面」に配置された独特のデザインが、50年にわたって愛される景観を創り出しました。
「人々にわかり易い環境」
“New Standard” for Wooden Architecture?
2平面計画を「単に建物内の地理的条件によって左右されることを極力避ける」ことに注力し成功させた反面、別の課題も発生していました。
- 場所の記憶の助けになるディテール
「…反面これはどの場所にも特徴がないことを意味する。店舗面積を不均衡なく売りさばこうとする要求と、それぞれの場所に覚え易いランドマークを配して、人々にわかり易い環境を与えたいという要求には、互いに相反するものがある…(中略)…われわれはもう一つのポイントとして、補助的に各階段、エスカレーターの壁の色、各階の通路の上の上部幕板の色、電気時計の文字盤の色などを際立って目立つ色にして(即ち各階の固有の色を作った)おのおのの場所の記憶の助けになるように考えた※」
- 記憶の助けとなるためのさらなる工夫
用いられたタイルは、色彩だけでなく形状でも大きな工夫を施しました。エスカレーターに合わせた正三角形と正三角形を組み合わせたひし形で構成されています。
階段室のタイルは階段に揃えて正方形のタイルが水平に配置されています。いずれの形状のタイルもそれぞれの色調の中で数種類の濃淡を持たせ、均質になりすぎない工夫がされています。
厚さも数種類あり、組み合わせて貼られることで細かな陰影が生じています。
階段と壁面の間には隙間を設け、これらのタイルの変化を十分に感じられるようデザインしました。
「自己を主張するデザインの対比」
“New Standard” for Wooden Architecture?
今一度外観に目を戻すと、前述した低層部とは様相が異なる高層部部分にも多くの工夫がなされています。
低層部がPCにより、白く、寸法に変化を与え、ボリュームのある部材として用いられチているのに対し、高層部のカーテンウォールは、黒く、同一のサイズで統一され、鋼材ならではのシャープな部材として用いられています。
- 対比のデザイン
「一方、高層階のカーテンウォールは、コールテン鋼とグラファイトペイント、それにほぼ床から天井までの大きなガラスで構成された、対照的に真黒な単純なものであった。
この表現に何か生真面目さというのか、一種の格調を盛り込む必要を感じたが、下部との調和についてはこのように、それぞれ自己を主張するデザインを対比的において構わないと思っている。※」
アメリカで竣工したミース・ファン・デル・ローエによるレイクショアドライブ・アパートによってはじめて超高建築に採用されたスチールカーテンウォールが日本でも大々的に取り入れられることとなり、コールテン鋼の線的なデザインには、巨匠へのオマージュも込められています。
高層階のカーテンウォールには自然換気用の開口も設けています。
- 半世紀を経てなお色あせない「ニュー新橋ビル」一度現地でご覧ください。
一部の資料提供 竹中工務店
「※」 『ニュー新橋ビル 設計要旨)』より (出展『建築界20』)
木造 に関するお問合せ
-
- 文化
- 美術館・博物館
茅ヶ崎市博物館
-
- リニューアル
- 文化
- 美術館・博物館
- 耐震補強
櫛原記念館 (旧 秩父宮記念館)耐震改修
-
- オフィス・庁舎
- 銀行
日本銀行本店新館
-
- 医療・福祉
- 病院
清湘会東砂病院
-
- 住居
- 集合住宅
プラウド白金長者丸
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- オフィス
- オフィス・庁舎
新虎安田ビル
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- オフィス
- オフィス・庁舎
株式会社ソフトウェア・サービス東京支社
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- ホール・コミュニティ
- 文化
世田谷区立花見堂複合施設
-
- スポーツ
- 体育館
日野市立南平体育館
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- オフィス・庁舎
- 再開発
- 図書館
- 文化
- 都市開発・再開発
- 銀行
米百俵プレイス西館
(長岡市大手通坂之上町地区再開発施設[A-2街区])
-
- 再開発
- 商業・宿泊
- 商業施設
- 都市開発・再開発
マインズ千葉
(千葉駅東口地区第一種市街地再開発事業)
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中央経済社ホールデイングス オフィスビル
「タイムズスクエアは夜になるとまばゆいネオンサインの陰に建物が隠れてしまう、つまり人々がそこにどんなん建物があるか認識していなければ、夜の間だけ浮かび上がってくる生き生きとした商業空間を、万人が認めているわけである。この建物もちょうど、このように内部を構成するそれぞれの店の集まりが造り出す印象が、強く浮かび上がってくるようにと考えたものである。※」
- 巨大なマスを細心のディテールで、人間的なスケールに少しでも引き戻せるディテール
「私たちはこの建物が都市のもっとも都市的な一面、最大の集積効果を目的として不本意ながら巨大な単体となった意味からも、ただ重々しい記念碑的な表現を避けるべきだと思っていた。…(中略)…このために、何か清新な表現を持ち、余り重厚感のないもの、巨大なマスを細心のディテールで、人間的なスケールに少しでも引き戻せるディテールで、人間的なスケールに、少しでも引き戻せるデザインをと心がけた。
私達はプレキャストコンクリートの梯子状のものを無数に組み合わせて、この350mにも及ぶ大立面を構成することにした。この寸法の約数的な変化で、立面にかなりのモアレ効果が出ている。
モダンアート、特に絵画の世界でオプアートと呼ばれたジャンルの仕事に、このモアレパターンがある、私たちはこの種の仕事に、はかなさというのか、何かか弱さを感じたが、その繊細な美しさ、軽妙さがこの場所にはふさわしいと思えた、特に長い、新橋駅に沿った凹面にデリケートなモアレを表現したいと思ったものである。※」
- 約数的な変化の解析
モアレ効果を生んだPCの寸法の特徴。
「見る角度に追って波打って見える」「独特のリズム感がある」等、様々な独特な視覚効果を生んでいる外壁のプレキャストコンクリートで作られた「梯子」の配置方法が、特殊な数列ではないかと多くの関心が寄せられています。
図面に記された寸法によると、同じピッチで寸法が変化していく等差数列であることがわかります。
その増加量の選定が繊細で、最少の寸法の半分のサイズとなっているため、元の数字の1.5倍、2倍、2.5倍、3倍と約数的な要素をあわせもつこととなっています。「350mにも及ぶ大立面」に配置された独特のデザインが、50年にわたって愛される景観を創り出しました。
「人々にわかり易い環境」
“New Standard” for Wooden Architecture?
2平面計画を「単に建物内の地理的条件によって左右されることを極力避ける」ことに注力し成功させた反面、別の課題も発生していました。
- 場所の記憶の助けになるディテール
「…反面これはどの場所にも特徴がないことを意味する。店舗面積を不均衡なく売りさばこうとする要求と、それぞれの場所に覚え易いランドマークを配して、人々にわかり易い環境を与えたいという要求には、互いに相反するものがある…(中略)…われわれはもう一つのポイントとして、補助的に各階段、エスカレーターの壁の色、各階の通路の上の上部幕板の色、電気時計の文字盤の色などを際立って目立つ色にして(即ち各階の固有の色を作った)おのおのの場所の記憶の助けになるように考えた※」
- 記憶の助けとなるためのさらなる工夫
用いられたタイルは、色彩だけでなく形状でも大きな工夫を施しました。エスカレーターに合わせた正三角形と正三角形を組み合わせたひし形で構成されています。
階段室のタイルは階段に揃えて正方形のタイルが水平に配置されています。いずれの形状のタイルもそれぞれの色調の中で数種類の濃淡を持たせ、均質になりすぎない工夫がされています。
厚さも数種類あり、組み合わせて貼られることで細かな陰影が生じています。
階段と壁面の間には隙間を設け、これらのタイルの変化を十分に感じられるようデザインしました。
「自己を主張するデザインの対比」
“New Standard” for Wooden Architecture?
今一度外観に目を戻すと、前述した低層部とは様相が異なる高層部部分にも多くの工夫がなされています。
低層部がPCにより、白く、寸法に変化を与え、ボリュームのある部材として用いられチているのに対し、高層部のカーテンウォールは、黒く、同一のサイズで統一され、鋼材ならではのシャープな部材として用いられています。
- 対比のデザイン
「一方、高層階のカーテンウォールは、コールテン鋼とグラファイトペイント、それにほぼ床から天井までの大きなガラスで構成された、対照的に真黒な単純なものであった。
この表現に何か生真面目さというのか、一種の格調を盛り込む必要を感じたが、下部との調和についてはこのように、それぞれ自己を主張するデザインを対比的において構わないと思っている。※」
アメリカで竣工したミース・ファン・デル・ローエによるレイクショアドライブ・アパートによってはじめて超高建築に採用されたスチールカーテンウォールが日本でも大々的に取り入れられることとなり、コールテン鋼の線的なデザインには、巨匠へのオマージュも込められています。
高層階のカーテンウォールには自然換気用の開口も設けています。
- 半世紀を経てなお色あせない「ニュー新橋ビル」一度現地でご覧ください。
一部の資料提供 竹中工務店
「※」 『ニュー新橋ビル 設計要旨)』より (出展『建築界20』)
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「私たちはこの建物が都市のもっとも都市的な一面、最大の集積効果を目的として不本意ながら巨大な単体となった意味からも、ただ重々しい記念碑的な表現を避けるべきだと思っていた。…(中略)…このために、何か清新な表現を持ち、余り重厚感のないもの、巨大なマスを細心のディテールで、人間的なスケールに少しでも引き戻せるディテールで、人間的なスケールに、少しでも引き戻せるデザインをと心がけた。
私達はプレキャストコンクリートの梯子状のものを無数に組み合わせて、この350mにも及ぶ大立面を構成することにした。この寸法の約数的な変化で、立面にかなりのモアレ効果が出ている。
モダンアート、特に絵画の世界でオプアートと呼ばれたジャンルの仕事に、このモアレパターンがある、私たちはこの種の仕事に、はかなさというのか、何かか弱さを感じたが、その繊細な美しさ、軽妙さがこの場所にはふさわしいと思えた、特に長い、新橋駅に沿った凹面にデリケートなモアレを表現したいと思ったものである。※」
- 約数的な変化の解析
モアレ効果を生んだPCの寸法の特徴。
「見る角度に追って波打って見える」「独特のリズム感がある」等、様々な独特な視覚効果を生んでいる外壁のプレキャストコンクリートで作られた「梯子」の配置方法が、特殊な数列ではないかと多くの関心が寄せられています。
図面に記された寸法によると、同じピッチで寸法が変化していく等差数列であることがわかります。
その増加量の選定が繊細で、最少の寸法の半分のサイズとなっているため、元の数字の1.5倍、2倍、2.5倍、3倍と約数的な要素をあわせもつこととなっています。「350mにも及ぶ大立面」に配置された独特のデザインが、50年にわたって愛される景観を創り出しました。
「人々にわかり易い環境」
“New Standard” for Wooden Architecture?
2平面計画を「単に建物内の地理的条件によって左右されることを極力避ける」ことに注力し成功させた反面、別の課題も発生していました。
- 場所の記憶の助けになるディテール
「…反面これはどの場所にも特徴がないことを意味する。店舗面積を不均衡なく売りさばこうとする要求と、それぞれの場所に覚え易いランドマークを配して、人々にわかり易い環境を与えたいという要求には、互いに相反するものがある…(中略)…われわれはもう一つのポイントとして、補助的に各階段、エスカレーターの壁の色、各階の通路の上の上部幕板の色、電気時計の文字盤の色などを際立って目立つ色にして(即ち各階の固有の色を作った)おのおのの場所の記憶の助けになるように考えた※」
- 記憶の助けとなるためのさらなる工夫
用いられたタイルは、色彩だけでなく形状でも大きな工夫を施しました。エスカレーターに合わせた正三角形と正三角形を組み合わせたひし形で構成されています。
階段室のタイルは階段に揃えて正方形のタイルが水平に配置されています。いずれの形状のタイルもそれぞれの色調の中で数種類の濃淡を持たせ、均質になりすぎない工夫がされています。
厚さも数種類あり、組み合わせて貼られることで細かな陰影が生じています。
階段と壁面の間には隙間を設け、これらのタイルの変化を十分に感じられるようデザインしました。
「自己を主張するデザインの対比」
“New Standard” for Wooden Architecture?
今一度外観に目を戻すと、前述した低層部とは様相が異なる高層部部分にも多くの工夫がなされています。
低層部がPCにより、白く、寸法に変化を与え、ボリュームのある部材として用いられチているのに対し、高層部のカーテンウォールは、黒く、同一のサイズで統一され、鋼材ならではのシャープな部材として用いられています。
- 対比のデザイン
「一方、高層階のカーテンウォールは、コールテン鋼とグラファイトペイント、それにほぼ床から天井までの大きなガラスで構成された、対照的に真黒な単純なものであった。
この表現に何か生真面目さというのか、一種の格調を盛り込む必要を感じたが、下部との調和についてはこのように、それぞれ自己を主張するデザインを対比的において構わないと思っている。※」
アメリカで竣工したミース・ファン・デル・ローエによるレイクショアドライブ・アパートによってはじめて超高建築に採用されたスチールカーテンウォールが日本でも大々的に取り入れられることとなり、コールテン鋼の線的なデザインには、巨匠へのオマージュも込められています。
高層階のカーテンウォールには自然換気用の開口も設けています。
- 半世紀を経てなお色あせない「ニュー新橋ビル」一度現地でご覧ください。
一部の資料提供 竹中工務店
「※」 『ニュー新橋ビル 設計要旨)』より (出展『建築界20』)
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モアレ効果を生んだPCの寸法の特徴。
「見る角度に追って波打って見える」「独特のリズム感がある」等、様々な独特な視覚効果を生んでいる外壁のプレキャストコンクリートで作られた「梯子」の配置方法が、特殊な数列ではないかと多くの関心が寄せられています。
図面に記された寸法によると、同じピッチで寸法が変化していく等差数列であることがわかります。
その増加量の選定が繊細で、最少の寸法の半分のサイズとなっているため、元の数字の1.5倍、2倍、2.5倍、3倍と約数的な要素をあわせもつこととなっています。「350mにも及ぶ大立面」に配置された独特のデザインが、50年にわたって愛される景観を創り出しました。
「人々にわかり易い環境」
2平面計画を「単に建物内の地理的条件によって左右されることを極力避ける」ことに注力し成功させた反面、別の課題も発生していました。
- 場所の記憶の助けになるディテール
「…反面これはどの場所にも特徴がないことを意味する。店舗面積を不均衡なく売りさばこうとする要求と、それぞれの場所に覚え易いランドマークを配して、人々にわかり易い環境を与えたいという要求には、互いに相反するものがある…(中略)…われわれはもう一つのポイントとして、補助的に各階段、エスカレーターの壁の色、各階の通路の上の上部幕板の色、電気時計の文字盤の色などを際立って目立つ色にして(即ち各階の固有の色を作った)おのおのの場所の記憶の助けになるように考えた※」
- 記憶の助けとなるためのさらなる工夫
用いられたタイルは、色彩だけでなく形状でも大きな工夫を施しました。エスカレーターに合わせた正三角形と正三角形を組み合わせたひし形で構成されています。
階段室のタイルは階段に揃えて正方形のタイルが水平に配置されています。いずれの形状のタイルもそれぞれの色調の中で数種類の濃淡を持たせ、均質になりすぎない工夫がされています。
厚さも数種類あり、組み合わせて貼られることで細かな陰影が生じています。
階段と壁面の間には隙間を設け、これらのタイルの変化を十分に感じられるようデザインしました。
「自己を主張するデザインの対比」
“New Standard” for Wooden Architecture?
今一度外観に目を戻すと、前述した低層部とは様相が異なる高層部部分にも多くの工夫がなされています。
低層部がPCにより、白く、寸法に変化を与え、ボリュームのある部材として用いられチているのに対し、高層部のカーテンウォールは、黒く、同一のサイズで統一され、鋼材ならではのシャープな部材として用いられています。
- 対比のデザイン
「一方、高層階のカーテンウォールは、コールテン鋼とグラファイトペイント、それにほぼ床から天井までの大きなガラスで構成された、対照的に真黒な単純なものであった。
この表現に何か生真面目さというのか、一種の格調を盛り込む必要を感じたが、下部との調和についてはこのように、それぞれ自己を主張するデザインを対比的において構わないと思っている。※」
アメリカで竣工したミース・ファン・デル・ローエによるレイクショアドライブ・アパートによってはじめて超高建築に採用されたスチールカーテンウォールが日本でも大々的に取り入れられることとなり、コールテン鋼の線的なデザインには、巨匠へのオマージュも込められています。
高層階のカーテンウォールには自然換気用の開口も設けています。
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「…反面これはどの場所にも特徴がないことを意味する。店舗面積を不均衡なく売りさばこうとする要求と、それぞれの場所に覚え易いランドマークを配して、人々にわかり易い環境を与えたいという要求には、互いに相反するものがある…(中略)…われわれはもう一つのポイントとして、補助的に各階段、エスカレーターの壁の色、各階の通路の上の上部幕板の色、電気時計の文字盤の色などを際立って目立つ色にして(即ち各階の固有の色を作った)おのおのの場所の記憶の助けになるように考えた※」
- 記憶の助けとなるためのさらなる工夫
用いられたタイルは、色彩だけでなく形状でも大きな工夫を施しました。エスカレーターに合わせた正三角形と正三角形を組み合わせたひし形で構成されています。
階段室のタイルは階段に揃えて正方形のタイルが水平に配置されています。いずれの形状のタイルもそれぞれの色調の中で数種類の濃淡を持たせ、均質になりすぎない工夫がされています。
厚さも数種類あり、組み合わせて貼られることで細かな陰影が生じています。
階段と壁面の間には隙間を設け、これらのタイルの変化を十分に感じられるようデザインしました。
「自己を主張するデザインの対比」
“New Standard” for Wooden Architecture?
今一度外観に目を戻すと、前述した低層部とは様相が異なる高層部部分にも多くの工夫がなされています。
低層部がPCにより、白く、寸法に変化を与え、ボリュームのある部材として用いられチているのに対し、高層部のカーテンウォールは、黒く、同一のサイズで統一され、鋼材ならではのシャープな部材として用いられています。
- 対比のデザイン
「一方、高層階のカーテンウォールは、コールテン鋼とグラファイトペイント、それにほぼ床から天井までの大きなガラスで構成された、対照的に真黒な単純なものであった。
この表現に何か生真面目さというのか、一種の格調を盛り込む必要を感じたが、下部との調和についてはこのように、それぞれ自己を主張するデザインを対比的において構わないと思っている。※」
アメリカで竣工したミース・ファン・デル・ローエによるレイクショアドライブ・アパートによってはじめて超高建築に採用されたスチールカーテンウォールが日本でも大々的に取り入れられることとなり、コールテン鋼の線的なデザインには、巨匠へのオマージュも込められています。
高層階のカーテンウォールには自然換気用の開口も設けています。
- 半世紀を経てなお色あせない「ニュー新橋ビル」一度現地でご覧ください。
一部の資料提供 竹中工務店
「※」 『ニュー新橋ビル 設計要旨)』より (出展『建築界20』)
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用いられたタイルは、色彩だけでなく形状でも大きな工夫を施しました。エスカレーターに合わせた正三角形と正三角形を組み合わせたひし形で構成されています。
階段室のタイルは階段に揃えて正方形のタイルが水平に配置されています。いずれの形状のタイルもそれぞれの色調の中で数種類の濃淡を持たせ、均質になりすぎない工夫がされています。
厚さも数種類あり、組み合わせて貼られることで細かな陰影が生じています。
階段と壁面の間には隙間を設け、これらのタイルの変化を十分に感じられるようデザインしました。
「自己を主張するデザインの対比」
今一度外観に目を戻すと、前述した低層部とは様相が異なる高層部部分にも多くの工夫がなされています。
低層部がPCにより、白く、寸法に変化を与え、ボリュームのある部材として用いられチているのに対し、高層部のカーテンウォールは、黒く、同一のサイズで統一され、鋼材ならではのシャープな部材として用いられています。
- 対比のデザイン
「一方、高層階のカーテンウォールは、コールテン鋼とグラファイトペイント、それにほぼ床から天井までの大きなガラスで構成された、対照的に真黒な単純なものであった。
この表現に何か生真面目さというのか、一種の格調を盛り込む必要を感じたが、下部との調和についてはこのように、それぞれ自己を主張するデザインを対比的において構わないと思っている。※」
アメリカで竣工したミース・ファン・デル・ローエによるレイクショアドライブ・アパートによってはじめて超高建築に採用されたスチールカーテンウォールが日本でも大々的に取り入れられることとなり、コールテン鋼の線的なデザインには、巨匠へのオマージュも込められています。
高層階のカーテンウォールには自然換気用の開口も設けています。
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一部の資料提供 竹中工務店
「※」 『ニュー新橋ビル 設計要旨)』より (出展『建築界20』)
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「一方、高層階のカーテンウォールは、コールテン鋼とグラファイトペイント、それにほぼ床から天井までの大きなガラスで構成された、対照的に真黒な単純なものであった。
この表現に何か生真面目さというのか、一種の格調を盛り込む必要を感じたが、下部との調和についてはこのように、それぞれ自己を主張するデザインを対比的において構わないと思っている。※」
アメリカで竣工したミース・ファン・デル・ローエによるレイクショアドライブ・アパートによってはじめて超高建築に採用されたスチールカーテンウォールが日本でも大々的に取り入れられることとなり、コールテン鋼の線的なデザインには、巨匠へのオマージュも込められています。
高層階のカーテンウォールには自然換気用の開口も設けています。
- 半世紀を経てなお色あせない「ニュー新橋ビル」一度現地でご覧ください。
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「※」 『ニュー新橋ビル 設計要旨)』より (出展『建築界20』)
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