諏訪2丁目住宅建替事業

日本最大規模の団地一括建替――環境・コミュニティ先進街区、豊かな緑と共生する居住環境・交流空間の創造

本計画は、多摩ニュータウンの初期分譲として1971年に建設された「諏訪２丁目住宅（5階建て、23棟、640戸）」の一括建替プロジェクトである。従前居住者に子育て世代が中心の新規居住者が加わる1,249世帯の多世代が住まう新たな街の誕生に向け、設計理念を『環境・コミュニティ先進街区』とした。6.4haに及ぶ敷地の既存高木を311本を残し、豊かな自然と緩やかな高低差を活かした「ランドスケープと建築」による緑と生活が密接な関係を有した『居住者が共有できる空間の創造』を目指した。
また、配置計画で折り曲げた住棟を挿入することで景観的なシークエンスを変化させ、住棟間を画一的でない抑揚ある空間とした。住棟の間隔は約50～80ｍを確保し、居住空間へ近い位置に既存樹を活かした緑地や交流の場を設定した。
地元ＮＰＯと連携したコミュニティカフェや高齢者支援施設、保育所、小売店舗、等を設定し、自立性の高い街づくりを目指している。